イーロン・マスクのSpaceXが米国国防総省と契約

Posted on 3月 28, 2022 in プロジェクト・オーディン by admin

March 27, 2022

プロジェクト・オーディン 【 イーロン・マスクのSpaceXが米国国防総省と契約 】

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SpaceXは、ロケットをデザインし製造する会社である。(表向きは)

最近、SpaceXは、1億2百万ドルで米国の空軍と契約をした。
その契約内容とは、世界のどんな場所にも、軍の運搬車や人道的な支援をロケットで搬送するというものだ。
米国国防総省との契約は、物流の合理化としてロケットを活用させていくというものだ。

米国国防総省のロケット・カーゴ・プログラム担当のグレッグ・スペンジャーズ氏は、米国国防総省は、人道的な援助を目的とした物流にロケットを使用していくと発表した。
米国国防総省はこの契約に伴い、SpaceX の活動や、ロケットの製造過程や、その機能などを詳細にモニタリングしていくとしている。

自然災害などで被害に合った場所の近くに空港があることは少ない為、ロケットの離着陸をどうするか等、これから検討する課題は多い。
一つの地点からもう一つの地点へ、高速で物資や運搬車を搬送するロケットとして、最も運搬重量も大きなロケットを製造することになる。
ゆくゆくは、商業目的でもロケットを使っていくようになるであろうと言うことだ。

米国国防総省が人道的支援目的でロケット製造会社と契約するのは SpaceX が初めてとなったが、空軍は他の航空宇宙業の会社も採用していく予定だとしている。
空軍は、既に100トンを運搬するロケット・カーゴのプロジェクトを実施しているが、SpaceX のどのロケットを使ったのかは明かされていない。
空軍の研究室は、SpaceX と契約したことで、SpaceX のロケットの発着陸を全てをモニタリングしていくことが可能になり、どのロケットが最適かを検討していく。

SpaceX は再利用可能なロケットを、長年、製造しており、重量のあるロケットを発射させる再利用可能なブースターも内蔵されている。
このブースターは「ファルコン・ヘビー」と呼ばれ、宇宙船としてのシステムも備わり、100トンの重量を発射するブースターは、「スーパーヘビー」と呼ばれている。

米国国防総省は、これから数年試験的な搬送を行いデーターを収集していくと Space News に伝えた。

SpaceX はこの契約を元に、新しいロケットを製造していく。
敏速な積み込みと、積み下ろし作業を行うものになる。
更に、米軍の人道的支援をサポートする機能が考えられている。

米国国防総省のグレッグ・スペンジャーズ氏は、離着陸についての方法、人口の多い場所への離着陸などもどうしたら良いか?
ロケットの着陸事故が起きる可能性や医療品の搬送についても検討し、より安全な方法を見出していくとしている。

SpaceX が米国政府と契約したのは、これが初めてではない。
FCC(Federal Communication Commissions)連邦通信委員会とは、「スターリンク」が空軍でも利用していけると契約を申し出ている。

移動する車に「スターリンク」のアンテナを積んだ状態でも、通信が可能であることもテスト済みだ。
「スターリンク」は、地球の周りに何万という人工衛星を打ち上げ、それを繋げることを宇宙産業では”Constellation”(通常「星座」の意味で使われる)と呼び、インターネット通信を可能にさせるものである。

SpaceXは、Ball Aerospace & Technologies という会社にロケットのパーツを依頼する契約を交わした。
この会社は、米国の防衛に関連する技術や民間機への技術提供をしている会社だ。
この会社が「スターリンク」と全ての航空機を繋げる作業を行っていく。

Ball Aerospace & Technologies 云く、「スターリンク」を試験的に使っていくのは、「空軍の研究ラボの実験」のカテゴリーに入るということだ。
Ball Aerospace & Technologies は、米軍の戦闘機に搭載されている正角型のアンテナを提供している会社でもある。
Ball Aerospace & Technologies は、昨年の8月に空軍とDEUCSIプログラムにおいて、9百70万ドルの契約を結んでいる。

DEUCSIプログラムとは、米軍の通信システムで地球の周りの低い層の軌道に人工衛星を繋げて、インターネットのネットワークにおける音声、ビデオ通信、データ通信をどんな僻地(へきち)でも可能にさせるというものだ。

近年、ペンタゴンは、人工衛星を使って高度なデータ通信を行って来た。
グローバル・コミュニケーションには、もっと人工衛星が必要だと云う。

ペンタゴンは、ドローンなどのライブ・ストリーミングや動画など重い通信データを、もっと帯域幅を広げて使い易くしたいと考えている。
「スターリンク」のシステムが、その問題を解決してくれるであろう。

SpaceX は「スターリンク」の人工衛星を、現在、約2000基打ち上げている。
「スターリンク」のインタネットは、既にアメリカ、イギリス、カナダ、ニュージーランド、ドイツで一般市民の申し込みを受け入れている。アメリカでは、月額99ドルでサービスを提供している。(StarLink.com)

「スターリンク」は、更にプライベート・ジェットでも使えるように、2021年11月に申請を出している。
2022年1月には、連邦通信委員会に車両においても「スターリンク」が使えるように申請を出している。

これらの申請が通れば、一般車、航空機、戦艦、船、軍の運搬車、戦車、トラックなどあらゆる乗り物で使えるようになるということだ。
世界のどんな場所でも通信可能なシステムが構築されれば、自然災害などで困っている人達と敏速にコミュニケーションが取れて、事態への対応も早くなることであろう。



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